年金制度がいよいよ厳しくなってきた
これまで日本年金機構は、所得が350万円以上ある国民年金の未納者から強制徴収を実施してきましたが、これを300万円以上に引き下げ、強制徴収対象者を拡大する方針に転化したようです。厚生年金の適用を免れている事業者についても加入を促進させるなど、年金についての対応がきつめになってきていますが、そこまでしないと立ち行かない状況にすでになってきました。
この年金制度が機能していない理由は賦課年金制度にあります。
これは現役世代が高齢者世代を支える仕組みですが、少子高齢化社会においてはすでに機能しなくなってきました。
現在の平均寿命は男が79歳、女が86歳となっており、ここ20年で4~5歳ぐらいは平均寿命が延びてきております。ぼくは氷河期世代ですが、高齢者になるころには平均寿命が男84歳、女90歳ぐらいにはなっていることでしょう。
人口層の厚い団塊の世代が90歳程度まで生きる可能性が高くなってきており、このままではぼくら氷河期世代が年金受給年齢になるのとかぶってしまいます。既に出生数が100万人を割り込んでいる現在、もらえる年金額は必然的にすずめの涙にならざるを得ません。
年金制度が破たんすることはないでしょうけれども、年金額が月3万とか4万円とか、実質的に破たんする状況になっているものと思われます。それを回避するため、おそらくは支給年齢を70歳にあげるなど何らかの対策がとられるものと思われます。
本来、こうなることは容易に予測されましたので、あらかじめ団塊の世代が年金を余分に積み立てておく必要性があったわけですが、多少の余剰金はあるものの、一方で1,000兆円にものぼる借金を積み立てていますのでまったく積み立てていないのも同然です。
団塊の世代は1,000兆円にものぼる莫大な借金を氷河期世代に押し付けた上、さらに年金分も負担しろというわけですが、いずれ氷河期世代が政権を握った際には、大幅に年金制度が変更されるものとぼくは予測しております。
おそらくは部分的にベーシックインカム制度が導入され、次に全面的に導入されることになり、いずれ年金制度は廃止になるのではないでしょうか。
現状を見る限り、破たんではなく、廃止にならざるを得ないとぼくは考えております。今後、こうした動きが氷河期世代の賢者たちを中心に活発化していき、大幅な変革が実行に移されるものとぼくは考えております。