プレミアム商品券と定額給付金を比較
2019年10月消費増税の際の景気対策として、政府がプレミアム商品券を発行する予定になっています。内容は2万5千円分の商品券を2万円で購入するものですが、今回は所得制限で低所得者層にターゲットをしぼった形になるようです。
これまでにも1999年の地域振興券、そして2015年のプレミアム商品券が発行されてきましたが、総じてあまり評判がよいものではありませんでした。
■商品券
・地域振興券(1999年、6,194億円の贈与)
・プレミアム商品券(2015年、約2,500億円)
・プレミアム商品券(2019年、1,723億円)
■給付金
・定額給付金(2009年、約2兆円の減税)
2015年の前回のプレミアム商品券については、購入者が殺到して長蛇の列で並んだものの、買えなかったお年寄りが大勢でるケースもあり、また代理制度を利用して一人で何百万円分も購入する人がいたことなどが問題となっていました。
そのほか、役所関係者が大量に買い占めてしまった自治体もあり、批判が出る結果になったかと思います。
ただし、今回は所得制限が課されるとのことで、主に住民税非課税などの低所得者層が対象になるとのことです。
一方、2009年の定額給付金については給付型の定額減税政策でしたが、こちらは所得制限などはなく、サラリーマンなども対象になっていました。そのため、高額所得者でも給付の対象となってしまうなどの問題点が指摘されていたものの、規模でいえば、かなり大きめの政策だったと感じています。
今回のプレミアム商品券については、個人的には高齢者向けの政策かと思いますので、情報に疎い人や買いに行けない人、あるいは難しくて理解できない人も多いと感じています。ほぼ寝たきりの高齢者はどうやって商品券を購入しにいくのか、そのあたりは疑問が残ります。
このプレミアム商品券の時期がいつになるのかは不明ですが、いずれにしても2万円程度の商品券ということなので、対象となる方は増税前までに貯金しておいた方がよいかもしれませんね。